腫瘍抗原添加培養リンパ球の抗腫瘍活性に関する基礎的研究
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
腫瘍細胞の抗原性を温存する際に問題となる抗原添加培養リンパ球の抗腫瘍活性の変化について検討した.腫瘍抗原は(1) Mitomycin C (以下MMCと略す), (2) 3M KCl, (3)超音波, (4)凍結乾燥によって腫瘍細胞を処理して用いた. Donryu ratの培養リンパ球では, 3M KCl処理抗原以外の3種の処理抗原の添加で抗腫瘍活性が上昇し,特に凍結乾燥処理抗原の添加で最も高値となった.そこで,この方法をヒトリンパ球と自己癌細胞に対して試み,凍結乾燥自己腫瘍細胞を添加培養した末梢血リンパ球は同じ癌細胞に対して高い抗腫瘍活性を示すことがわかった.さらに, BALB/cマウスとMeth A, MOPC 104Eを用いてcross reactive testを行った結果,添加抗原に特異的な抗腫瘍活性をもつリンパ球が誘導された.以上より,凍結乾燥腫瘍細胞は,添加抗原として培養リンパ球に特異的な抗腫瘍活性の誘導が可能であることが示された.
著者
関連論文
- ヒト癌細胞/SClDマウスxenograftモデルを用いた、in vivo遺伝子導入効率の検討
- D-141 インターロイキン2を用いたリンパ球培養による抗腫瘍性の変化について。(第21回日本消化器外科学会総会)
- 405 食道静脈瘤術後の高カロリー輸液 : Fischer 組成アミノ酸輸液(GO-80)の効果の検討(第19回日本消化器外科学会総会)
- I-227 胃癌手術後の顆粒球動態についての検討(第48回日本消化器外科学会総会)
- 三重複癌(胃癌,肝癌,肺癌)の1手術例
- 385 ヒト癌腹膜播種モデル (SCID マウス) における Doxorubicin encapsulated in Sterically Stabilized Liposomes (S-Dox) の有用性 : Free Drug (F-Dox) との比較(第46回日本消化器外科学会)
- 253 胃癌患者における術前パラメーターと長期予後との関連(第46回日本消化器外科学会)
- S1-2 手術侵襲によって血行性転移は促進されるか : 実験的・臨床的検討(第46回日本消化器外科学会)
- 318 開腹手術侵襲の転移促進に関する基礎的実験(免疫-2(宿主免疫能))
- 腫瘍抗原添加培養リンパ球の抗腫瘍活性に関する基礎的研究
- SIRSについて