メディア・ドクター指標を用いた日英医学記事の評価
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概要
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目的 : 英国および日本の医学記事の特徴を比較する目的で、両国の代表的なニュースサイトに掲載されている記事を、メディア・ドクター・オーストラリアのチェックリストを用いて評価する。研究デザイン : 横断研究方法 : 2007年1月から6月までの間に、英国(BBC、Guardian、Independent、Times、Yahoo! UK)および日本(朝日、読売、Yahoo! Japan)の健康・医学ニュース専門ウェブサイトに発表された病気の予防および治療に関する記事を抽出した。メディア・ドクター・オーストラリアが開発したチェックリストを適用し、記事の質を調べた。総合得点を両国間で比較した。結果 : 英国記事296本および日本記事79本が抽出された。媒体ごとの総合得点は朝日 (45.7)からIndependent (63.4)まで幅があった(満点は100)。日英で総合得点を比較したところ、英国 60.0 (95%CI 58.2-61.8)、日本 47.8 (同、45.4-50.2) で、英国記事の方が有意に高かった(p<0.001)。結論 : 今回の研究で抽出された記事は、メディア・ドクター・オーストラリアの観点からは必ずしも満足できる情報を提供しているとは言えなかった。質の高い健康・医療情報を一般市民に届けるために、医学研究者とジャーナリストが協力できる可能性が高いと思われた。
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