半規管システムの周波数特性
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概要
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半規管機能の正常な被検者に対して振子様回転刺激による正弦波の形の角加速度刺激を加え, このときに得られる反応 (眼球偏位および回転感覚) の周波数特性を調べた。1) 回転感覚の閾値特性は回転周期80秒から5秒のあいだでフラットであり, 0.5°/sec2以下にあつた. また回転感覚の位相特性を調べると, 回転椅子と感覚の静止点の一致する周期は10秒から5秒のあいだにあつた.2) 一定の刺激に対する眼球偏位の振巾を調べると, 8秒よりも長い周期では振巾特性はフラットであるが周期4秒付近から急激にハイカットの特性を示した. また刺激と眼球偏位とのあいだの位相角についても測定をおこなつた.3) 刺激に対する回転感覚および眼球偏位の入力対出力特性は, 一定の範囲において直線性をたもつていた.
- 社団法人 日本耳鼻咽喉科学会の論文