山形縣における地形侵蝕量の研究
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概要
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これまで, 述べたところを要約すると, <BR>A. 切峰面から削剥された量が, 補償する盆地内の厚さ (深さ) は, 庄内平野下においては1,000m前後であり, この盆地の原堆積のかたちは, 平板状近似の三角柱状型であると推定され, また新庄〜山形盆地ではやや深くなるが, 平均して1,500m前後であると想像され, 盆地の原堆積のかたちは, 角錐状近似のものであろうと考えられた。<BR>B. 切峰面より削られ, 蓮ばれた量の切峰面体積に対する割合は, 約30%であり, その侵蝕量の河流の長さに対する関係は, 庄内地域を基準にして, v≅0.019<I>l</I><SUP>2</SUP>+0.12<I>l</I>であつた。これより, V, V<SUB>p</SUB>, Pについての関係式がみちびかれたが, 庄内および新庄〜山形の両地域を概観してみると, 庄内地域に比べて新庄〜山形地域はやや古い様相を呈することが類推された。この点盆地についての規模と構造の差異にもとづき, その盆地特有のある程度の数量的表示ができるのではないかと思われ, 今後一層有効な研究が期待される。
- 社団法人 東京地学協会の論文
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