V-2 その他
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概要
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Fourniers syndrome,直腸S状結腸肛門部に発生したびまん性海綿状血管腫,直腸重複腸管の3疾患をあげその臨床像を呈示した.Fourniers syndromeの66歳男性の場合,坐骨直腸窩痔瘻に合併した肛門周囲膿瘍から会陰,陰嚢,大腿へと進展した蜂窩織炎であった.死亡率の高い疾患であるが,同様症例の経験を生かし,重篤な合併症もなく治癒せしめることができた.20歳,女性の直腸S状結腸肛門部のびまん性海綿状血管腫は,年齢を考慮して腹会陰式直腸切断術を避け,低位前方切除術を施行して肛門を温存した.残存直腸からの出血は軽減できたものの,肛門管における出血,疹痛が続き,膿瘍,痔瘻も合併し,治療に難渋した症例であった.直腸重複腸管は45歳の男性で,骨盤直腸窩痔瘻の手術で始まったが,臨床像が痔瘻癌に酷似していた.これを否定しきれず,腹会陰式直腸切断術を施行したところ,病理学的に直腸重複腸管と判明した症例であった.
著者
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