有茎皮弁を用いた痔核,裂肛の根治手術
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概要
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痔核,裂肛,痔瘻などの手術は病変部を切除し,開放創とすることが多い.このような開放創は肉芽の増生と上皮化を待たねばならず,創傷治癒に長期間を要するようになり,その間,患者はかなりの苦痛を強いられるようである.そこで,創傷治癒をできるだけ早めるため,有茎皮弁を用いて創面を覆い積極的に上皮化をすすめる方法を考案開発したので,その方法および臨床的意義について報告する.(方法):病変部近くの肛門上皮および肛門周囲皮膚を用い,外側に茎を有し,幅5〜10mmの有茎皮弁を作製する.病変部切除後,手術創面に皮弁を縫着,皮弁の両側をドレナージ創とする方法である.(臨床的意義):痔核,裂肛手術にこの術式を応用したところ,創傷の治癒期間が短く,瘢痕形成が少ないことがわかり,また術後に狭窄をきたすこともないことが判明した.これらのことから,本術式は広く肛門外科に応用でき,機能的,形態的に良好な結果を得ることができると考えられた.
著者
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