人間ドックにて発見された直腸カルチノイドの臨床病理学的検討
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概要
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人間ドックにおけるS状結腸内視鏡検査にて発見された直腸カルチノイドについて検討した.発生頻度は23691例中14例で0.06%であった.男9例女5例と男に多かったが, 受診者に対する発生頻度では性差はなかった.腫瘍は全例肛門縁から10cm以内に存在し, 最大径が10mmを越えた症例はなかった.組織学的には, 曾我分類でA型, B型, E型であり, 深達度はm2例, sm12例であった.内視鏡的ポリペクトミーのみの9例について平均4年の経過を観察したが, 局所再発, 遠隔転移を認めた症例はなかった.早期に発見された直腸カルチノイドの治療方針については未だ議論が多いが, 切除標本の詳細な検討と厳重な経過観察を行うことで, 内視鏡的ポリペクトミーが根治的治療になる可能性が考えられた.
著者
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