約6ヵ月の経過で,著明な狭窄を呈した難治性虚血性大腸炎の1例
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概要
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発症後,約6カ月間に,狭窄が徐々に進行してイレウス様症状を呈したために手術になったS状結腸の狭窄型虚血性大腸炎の1症例を経験した.症例は52歳の男性で,1978年12月30日に大量の下血があり,ショック状態となり入院加療をうけた.一時小康状態にあったが,1979年6月頃からイレウス様症状が強くなり,同年7月初旬にS状結腸切除術が施行された.発症形式,X線所見,病理所見から,虚血性大腸炎の狭窄型と診断されたが,発症から189日目に手術したにもかかわらず,病変部の広範な潰瘍は瘢痕化されておらず活動性であった.<BR>虚血状態が持続的に進行したのか,あるいは間歇的に虚血発作が招来したのか,などの発症機序と経時的な腸管の形態学的変化の対応を検討すると興味ある症例と考えられた.
著者
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五十嵐 勤
福岡県立医科大学第2内科
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土屋 敦雄
福岡県立医科大学第2外科
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猪狩 弘之
福岡県立医科大学第2内科
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栗原 陽一
福岡県立医科大学第2内科
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鈴木 秀
福岡県立医科大学第2内科
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和田 敏正
福岡県立医科大学第2内科
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小原 勝敏
福岡県立医科大学第2内科
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吉田 浩
福岡県立医科大学第2内科
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粕川 禮司
福岡県立医科大学第2内科
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渡辺 岩雄
福岡県立医科大学第2外科
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遠藤 辰一郎
福岡県立医科大学第2外科