人肛門の合併症とその予防対策
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概要
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1962年より1979年までの18年間に,われわれは一時的人工肛門88例,永久的人工肛門321例,回腸人工肛門8例計417例を造設した.1966年までは二次的に人工肛門を開口する従来の方法であったが,その頃は,合併症として,人工肛門壊死による腹膜炎ならびにイレウス2例,晩期イレウス1例,人工肛門浣腸による穿孔2例を経験し,3例を失った.<BR>その後はextraperitoneal primary open colostomyに切りかえ,致命的な合併症はおこっていない。しかし狭窄5例,ヘルニア6例,腸管脱出4例を経験した.症例によって筋膜切開に注意を払う必要がある.狭窄をおこし排便障害がつづくようであれば,その部の修復よりは,横行結腸にloop stomaをつくるのが簡便で結果がよい.ヘルニア,腸脱の予防には高齢者,肥満者など組織の脆弱なものには,大きな筋膜切開をひかえるべきである.
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