大腸手術後感染予防における第一次選択抗生物質としてのaminoglycosideの投与効果

概要

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大腸手術において,術前にaminoglycosideのkanamycinを経口投与して腸管をpreparationし,術後に感染予防のためにaminoglycosideのtobramycinを投与し,その効果をみた。<BR>術後感染は13.9%に起き,術後にtobramycinのみを投与した大腸以外の消化器手術における感染率0%よりも高い(P<0.05)。大腸手術後の感染10例のうちわけは,創感染8例(11.1%),菌血症と然気肺後肺炎が1例(1.4%)であり,創感染率は汚染手術で60%,準無菌手術で7.5%であった。創感染全例に,創部より好気性菌と嫌気性菌がともに培養され,好気性菌の主体はGram(―)桿菌で,嫌気性菌の主体はbactero-sides,であった。起因菌のaminoglycosideに対する感受性では,好気性Gram(―)桿菌に対しては良好、で,嫌気性菌に対しては不良であった.よって嫌気性菌に感受性ρある薬剤をaminoglycosideに併用することが望ましいと考えられた.