経横隔膜中心静脈圧による術後横隔膜機能モニターの臨床的試み
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
開胸手術後の横隔膜機能モニターとしての経横隔膜中心静脈圧 (ΔP<SUB>DI</SUB>) の有用性について臨床例を対象に検討した.<BR>対象は肺腫瘍で予定開胸手術を施行した10例.手術前後の上大静脈平均圧 (P<SUB>SVC</SUB>), 下大静脈平均圧 (P<SUB>IVC</SUB>) を測定して, 各圧の呼吸による変化 (ΔP;吸気終末圧一呼気終末圧) から, 経横隔膜中心静脈圧 (ΔP<SUB>DI</SUB>=ΔP<SUB>IVC</SUB>-ΔP<SUB>SVC</SUB>) 及びΔP<SUB>IVC</SUB>/ΔP<SUB>DI</SUB>を求め比較した.測定は, 安静呼吸と最大努力呼吸にて行った.<BR>手術前後で, ΔP<SUB>DI</SUB>は安静呼吸・最大努力呼吸共に有意な変化は無く, ΔP<SUB>IVC</SUB>/ΔP<SUB>DI</SUB>は安静呼吸・最大努力呼吸共に有意に低下した.この結果は, 従来の食道・胃バルーン法により報告されている経横隔膜消化管圧の結果と概ね一致した.<BR>臨床での横隔膜機能モニターのひとつとして, 経横隔膜中心静脈圧は活用できると考えられた.
著者
関連論文
- P-194 肺癌脳転移例の検討
- 両肺に多発する浸潤影,線状網状影を呈した肺悪性リンパ腫の1例
- びまん性肺疾患における TBLB と胸腔鏡の相互の役割(呼吸器病変に対する TBLB と胸腔鏡の相互の役割)(第 18 回日本気管支学会総会特集号)
- 胸腔鏡を利用した区域切除 : 胸腔鏡下手術1
- 癌性胸膜炎に対する温熱化学療法の臨床効果について : 癌性胸膜炎2, 脳転移
- S3-1-2 呼吸器病変に対する TBLB と胸腔鏡の相互の役割 : びまん性肺疾患における肺生検(呼吸器病変に対する TBLB と胸腔鏡の相互の役割)
- D9 胸腔鏡を利用したS^8区域切除術(胸腔鏡2,ビデオ,第12回日本呼吸器外科学会総会号)
- 経横隔膜中心静脈圧による術後横隔膜機能モニターの臨床的試み
- D38 癌性胸膜炎に対する胸腔内温熱化学療法(循環・胸壁・悪性腫瘍・気道形成,手術手技,ビデオ,第12回日本呼吸器外科学会総会号)