末梢小型肺病変の術中局在診断における臓側胸膜バーチャル像の有用性の検討
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概要
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目的.末梢小型肺病変の術中局在診断における,術前の臓側胸膜のバーチャル像の有用性を検討する.研究計画.2008年7月上旬から2010年4月下旬までの間に,術中に病変の局在を診断することの困難が予想された末梢小型肺病変に対して,術前に臓側胸膜のバーチャル像を作成・評価し,その後手術を行った12症例12病変を対象とした.術中の病変局在診断における術前の臓側胸膜のバーチャル像評価の有用性を検討した.結果.対象病変の大きさは10.5±4.36 mm,胸膜面からの距離は4.0±4.67 mmであった.病変の性状は充実性病変6例,GGO病変6例であった.最終病理診断は7例が肺癌で,それ以外は良性肺結節であった.全病変において術前の臓側胸膜のバーチャル像で胸膜変化を確認できた.術中の病変局在診断は7例で可能であったが,5例では不可能であった.不可能であった理由の内訳は,片肺換気不能や癒着のために観察が十分に行えなかったものが3例,胸膜変化が軽微なために認識できなかったものが2例であった.結論.末梢小型肺病変の術中局在診断に,術前の臓側胸膜のバーチャル像は有用な手段となる可能性がある.
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