カプセル剤のラット胃内投与法の考案ならびに本法を用いる薬効評価について
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概要
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カプセル剤をラットの胃に装着したカニューレを通じて直接胃内へ投与する方法を検討し,二,三の知見を得た. 1) casein hydrolysateおよび総合ビタミン剤を正常食の他に補給した力ニューレ装着ラット群の体重は,正常ラット群とほぽ同様の増加傾向を示した. 2) indomethacin溶液 (2mg/rat) 投与による正常ラット群とカニューレ装着ラット群の各時間における血漿中濃度に有意差はなかった. 3) indomethacinカプセルを2mg/rat投与したカニューレ装着ラット群の血漿中濃度は2時間で最高に達し,以後漸次減少した. 4) barium sulfateカプセルを投与したカニューレ装着ラットでは, 2時間後にbarium sulfeが小腸へ移行しているのがX線写真により認められた. 5) カニューレ装着ラット群のカラゲニン浮腫に対するindomethacinカプセル2mg/ratの効果は数時間持続した. 6) indomethacinカプセル投与による血漿中濃度とカラゲニン浮腫抑制率との間に,相関性が認められた.以上の結果から, indomethacinカプセルを投与したカニューレ装着ラットは良好な薬理的挙動を示し,本法によりラットを用いて錠剤やカプセル剤の評価が可能である.
- 社団法人 日本薬理学会の論文
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