新しい気管支拡張薬,(αRS)-3-Formamido-4-hydroxy-α-[[[(αRS)-p-methoxy-α-methylphenethyl] amino]methyl] benzyl alcohol fumarate dihydrate (BD 40A)の胃酸分泌および胃腸管運動に対する作用
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概要
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新しいアドレナリンβ<SUB>2</SUB>受容体刺激薬,BD40Aの胃酸分泌および胃腸管運動に対する作用を,isoproterenol,hexoprenalineあるいはcimetidineの作用と比較検討した.pentobarbitalで麻酔したイヌにおいて,BD40A(0.3,1μg/kg i.v.)はtetragastrinの持続的な静脈内注入(8μg/kg-hr)による胃酸分泌を用量に依存して抑制した.しかし,histamineの持続注入(160μg/kg-hr)による胃酸分泌はBD40Aの1μg/kg i.v.によって抑制されなかった.cimetidine(0.3,1mg/kg,i.v.)はtetragastrin刺激による胃酸分泌に対しても,またhistamine刺激時の胃酸分泌に対しても用量依存性の抑制作用を示し,BD40Aとは異なった作用態度を示した.BD40Aあるいはhexoprenalineの1mg/kgを幽門結紮ラットの十二指腸内に投与した場合に,酸排出量の減少がみられた.麻酔したイヌの静脈内にBD40Aあるいはhcxoprenalineの1μg/kgを投与すると,バルーン法で測定した胃,十二指腸および回腸運動の収縮巾は,各部位ともほぼ一様に減少した.上述したtetragastrin刺激時の胃酸分泌および胃腸管の自動運動に対するBD40Aの抑制作用はpropranolol(1mg/kg i.v.)によって拮抗された.これらBD40Aの薬理学的性質は,定性的にisoproterenolと良く類似し,胃腸管組織におけるアドレナリンβ受容体の刺激作用に起因すると考えられる.
- 社団法人 日本薬理学会の論文
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