回転篭法による動物行動の観測
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概要
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1)マウス車廻し運動をデジタル的に自動計測記録できる装置を開発し,自発運動の生態学的観察を行なった.2)精確な行動観測を行なうために,パンチャーによる回転時間の連続自動記録を行なった.3)従来法とは異なる角度から車廻し運動を観測する目的で,平尾が回廊法で使用した行動解析法を回転篭法にも適用し,新しい行動概念である単一走行の導入に成功した.4)回転時間を記録したパンチテープをコンピューター処理することにより妥当性が確認きれた行動指標のなかで,可能なものはプリンタ記録による省力化を行なった.5)代表的な中枢興奮薬であるmethamphetamineの車廻し運動に及ぼす効果を検索した結果,本回転篭装置を使用した行動観測法が行動構造の解明に,また向精神薬の行動薬理学的研究に有用な手段となりうることを確認した.
- 社団法人 日本薬理学会の論文