モルモット摘出近位結腸縦走筋における非アドレナリン非コリン作動性(NANC)弛緩反応に及ぼすL-<I>N<SUP>G</SUP></I>-ニトロアルギニンの効果
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概要
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フィールド電気刺激(FS)及び5-HT<SUB>1</SUB>様受容体活性薬である5-carboxamidotryptamine(5-CT)によって生ずるモルモット近位結腸縦走筋の非アドレナリン,非コリン作動性(NANC)弛緩反応に及ぼすNO合成阻害薬,L-<I>N<SUP>G</SUP></I>-ニトロアルギニン(L-NNA)の効果について検討した.アトロピン及びゲアネチジン存在下,FS(0.1〜10Hz,160mA,0.3ms)及び5・CT(1.0〜30μM)はそれぞれ頻度依存的並びに濃度依存的に結腸の弛緩を誘発し,この反応はテトロドトキシン(0.3μM)によって完全に消失した。L-NNA(10〜100μM)は濃度依存的にこれらの弛緩を抑制したが,その立体異性体であるD-NNAはこれらの反応に対し何等影響しなかった.さらに,L-シトルリン(1mM)およびL-アルギニン(1mM)存在下では,L-NNAの抑制作用は観察されなかったが,D-アルギニン存在下では認められた.また,L-<I>N<SUP>G</SUP></I>-モノメチルアルギニン(100〜300μM)もL-NNAと同様にFS及び5-CTによるNANC弛緩反応を抑制した.したがってこれらの実験結果はFS並びに5-HT<SUB>1</SUB>様受容体の興奮によって生ずるモルモット近位結腸縦走筋のNANC弛緩発現にNOあるいはNOを遊離する物質が関与する可能性を示唆するものである.
- 社団法人 日本薬理学会の論文
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