新β-遮断薬Carteolol hydrochloride (OPC-1085) の生体内動態 (第3報) 全身オートラジオグラフィーによるマウス生体内分布
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概要
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新β-遮断薬<SUP>3</SUP>H-carteololはマウス静脈内または経口投与した場合比較的早期に眼および脳を除きほぼ全臓器に分布し,特に腎臓,肝臓,胆嚢および小腸内容中に高い放射活性がみられた.その後速やかに各組織より消失し,投与された<SUP>3</SUP>H-carteololは主に尿と胆汁を介して排泄されていることが認められた.投与された<SUP>3</SUP>H-cartcololの排泄される過程で肝臓胆嚢および小腸内容物中に比較的高い放射活性の残存が確認された,Propranololは脳に移行し,血液脳関門を容易に通過するのに対してcarteololは脳への移行は極く僅かであった.副腎髄質に放射活性の局在することが認められた.静脈内に投与した場合でも胃内容中に放射活性が移行していることが認められた.胎仔への移行は母体の主要臓器に比し少量ながらも認められたが,速やかに消失した.Carteololとその代謝産物が血液脳関門および胎盤を通過する量は僅かであった.
- 社団法人 日本薬理学会の論文
著者
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郡 英明
大塚製薬株式会社徳島工場第三研究所
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郡 英明
大塚製薬徳島工場第3研究所
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森田 誠治
大塚製薬徳島工場第3研究所
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中川 量之
大塚製薬徳島工場第3研究所
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西野 広
大塚製薬徳島工場第3研究所
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