酸化溶融-熱伝導度測定法による鋼中窒素迅速定量法
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概要
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鉄鋼中の窒素迅速定量方法として,切削試料0.5〜1.0gと四三酸化鉛5gとを磁性るつぼ中で酸化溶融し,分解生成したガス中の窒素ガス量を,アルゴンキャリャーガスの熱伝導度の変化量として測定する装置を試作し分析,条件などについて検討した。その結果,窒素ガスのピーク面積を半値巾法で測定可能な分析条件として,反応管および測定系に導入するアルゴンガス流量は650ml/minと400ml/min,分解生成ガスの測定系への導入時期は試料の酸化燃焼の最も激しい時期とし,酸化剤として四三酸化鉛を使用すれば,燃焼時間が短く,試料も完全に燃焼する。検量線はよい直線性を示し,0.003%以上の試料の分析に適用できる。再現性は変動係数として約3.3%以下であり,酸分解-水蒸気蒸溜法ともよく一致した結果を得た。本法の分析所要時間は8〜9.5minで炉前分析にも適用可能であるほか,分析費も比較的低廉であるなどの利点があり,日常分析に適用し分析能率向上をはかることができた。
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