山地放牧が育成牛の血清成分および酵素活性に及ぼす影響
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概要
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放牧育成法の差異が血清成分および酵素活性に及ぼす影響を調査するために,2年間にわたり黒毛和種去勢牛(21頭)およびホルスタイン種去勢牛(22頭)を山地および平地に放牧した.放牧開始時,中期および終牧時に採血し,血清成分および酵素活性について測定した.これらの測定値はついて,放牧地の標高,品種,採血時期および放牧の年度間における有意差検定を行なった.その結果,放牧地の標高については尿素態窒素,総コレステロール,クレアチンフォスフォキナーゼおよび総蛋白で差が見られ,このうち尿素態窒素,総コレステロールおよびクレアチニンフォスフォキナーゼは高地で有意に高く(P<0.01),総蛋白は低地で有意に低かった(P<0.01).品種問では,黒毛和種のアルカリフォスファターゼ,尿素態窒素およびグルタミン酸-オキザロ酢酸トランスアミナーゼがホルスタイン種より有意に高く(P<0.01),ホルスタイン種の総蛋白および血糖は黒毛和種より有意に高かった(P<0.01),採血時期間では,アルカリフォスファターゼ(P<0.01),尿素態窒素(P<0.01),クレアチンフォスフォキナーゼ(P<0.01),血糖(P<0.01)およびα-ヒドロキシ酪酸脱水素酵素(P<0.05)で有意差が見られた.年度間ではグルタミン酸-オキザロ酢酸トランスアミナーゼ,ダルタミン酸-ピルビン酸トランスアミナーゼ,乳酸脱水素酵素および総蛋白で差が見られ,グルタミン酸-オキザロ酢酸トランスアミナーゼ,グルタミン酸-オキザロ酢酸トランスアミナーゼおよび乳酸脱水素酵素は1980年度が有意は高く(P<0.01),総蛋自は1981年度が有意に高かった(P<0.01).
著者
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山崎 敏雄
草地試験場
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松本 英人
草地試験場家畜部
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古川 良平
草地試験場家畜部
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假屋 喜弘
草地試験場
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小堤 恭平
草地試験場
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河上 尚実
草地試験場
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古川 良平
草地試験場
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松本 英人
草地試験場
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