ラクトメーター法の算式からゴールディングのプラスチック•ビーズ法の算式誘導
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概要
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乳無脂固形分含量測定のためのラクトメーター法のバブコック式および英国の標準式を例にとり,それぞれに相当するビーズ法の算式を誘導した.測定温度による牛乳比重の補正値から算出される牛乳体膨張係数の平均値は0.00025である.いま,15°および20°Cにおける牛乳容積をV15およびV20とすると,V20=V15{1+(20-15)0.00025}=1.00125V15ゆえに,d(15°/15°)=1.00125d(20°/15°)しかるに,d(20°/4°)=0.99913d(20°/15°)ただし,0.99913は15°Cの水の比重.これらの両式からd(15°/15°)=1.00232d(20°4°)…(1)ところで,各球の密度間隔は0.001であるので,ビーズ法を実施した場合の沈下球数は,沈下球中最低密度の球の値以下0.001範囲の密度の牛乳を代表する.一方,その範囲の密度は,その範囲の平均値,すなわち,最低密度の球の密度より0.0005低い値により代表される.したがつて,沈下球数が10,9…1の牛乳のd(20°/4°)はそれぞれ1.0245,1.0255…1.0335であり,(1)式よりd(15°/15°)は,1.0267,1.0277…1.0357となる.そこで,沈下球数をBで表わすと,d(15°/15°)=1.0367-0.001Bとなる.一方,示度L=1000d(15°/15°)-1000であるので,これらの両式からL=36.7-Bが得られ,このLをバブコック式に代入してビーズ法の算式が得られる.バブコック式および英国標準式に相当するビーズ法の算式は,それぞれSNF=9.175-0.25B+0.2FSNF=9.345-0.25B+0.22Fである.
- 社団法人 日本畜産学会の論文