ホルスタイン種去勢牛の増体量と肉質に対するDL-α-トコフェロールの影響
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概要
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生体組織細胞を活性化する働きをもつDL-α-トコフェロール(ビタミンE,以下V. E)をホルスタイン種去勢牛の肥育末期に使用し,その増体量と肉質に及ぼす影響を調べた.東京農大富士農場のホルスタイン種去勢牛10頭を2群に分け,各群を試験区と対照区の2組に分けた.両群において,体重と屠体特性を調べ,II群では一般的血液性状も調べた.I群では,屠殺前1ヵ月間V. E.を体重1kgあたり1.54〜1.61mg給与した結果,1日平均増体量がV. E区と対照区でそれぞれ1.17kgおよび0.95kgとなり,II群では屠殺前3ヵ月間V. Eを体重1kgあたり1.64mg給与した結果,同増体量が同じく1.08kgおよび1.06kgとなった.これらの相違はいずれも有意ではなかった.屠体の枝肉重量,脂肪交雑,肉質,ロース芯面積および格付は,いずれも対照区に比べV. E区の方がややすぐれていた.屠体の歩留,外観および販売価格は,両区ともほぼ同等であった.血液中の赤血球数,白血球数,ヘマトクリット値,総蛋白質,コレステロール,カルシウム,無機リンおよび尿酸含量の投与期間中における変化も,両区の間で識別できなかった.
- 社団法人 日本畜産学会の論文
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