鼓脹症誘起飼料を給与しためん羊の第一胃内容液の性状に及ぼすモネンシンの影響
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
モネンシンの鼓脹症抑制効果について,めん羊の第一胃内容液の性状の面から検討した.めん羊8頭を2区(モネンシン添加区,無添加区)に分けて供試し,基礎飼料には大麦,アルファルファミール,大豆粕および食塩からなる鼓脹症誘起飼料を用いた.モネンシンは基礎飼料に20ppm添加した.朝の給餌後2時間目に第一胃フィステルより内容液を採取し,その性状を調べた.モネンシン添加により,Ingests Volume Increase (IVI)は小さくなり(P<0.001),Stable IVIも小さくなる傾向を示した.さらに,第一胃液採取後2時間のガス産生量も少なくなった(P<0.01),とれらの結果から,モネンシンの鼓脹症抑制効果が示唆された.また,pHは高くなり(P<0.05),cell-freeの状態での粘度も高くなり(P<0.05),飲水量は減少した(P<0.05).さらに,モネンシン添加区では,第一胃内容液1ml中の総繊毛虫数が減少し(P<0.05),中でもOphryoscolex属の減少が目立った(P<0.001).また,総菌数はモネンシン添加により,影響を受けなかったが,グラム陰性,グラム不定,グラム陽性の球菌の総菌数に占める比率が,増加する傾向を示し,グラム不定,グラム陽性の連鎖球菌,およびグラム陰性の桿菌の比率は,いずれも減少する傾向を示した.
- 社団法人 日本畜産学会の論文
著者
関連論文
- モネンシン添加が鼓脹症誘起飼料を給与しためん羊の第一胃内容液の性状に及ぼす影響(畜産学関係)
- 鼓脹症誘起飼料を給与しためん羊の第一胃内容液の性状に及ぼすモネンシンの影響
- Studies on the carcass characteristics of young steers
- 総括
- 第6章体脂肪の性状および科学的組成の検討
- 第5章肉質判定要素に関する組織学的ならびに科学的検討
- 第4章性および去勢法が枝肉構成成分に及ぼす影響
- 第3章発育に伴う若齢肥育牛の体構成成分および枝肉測定値の変化
- 第2章枝肉等級および枝肉測定値に関する若齢肥育牛の枝肉特性
- 第1章緒論