三番茶摘採の有無が秋芽の生育と翌年一番茶に及ぼす影響
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概要
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一番茶の安定多収や茶品質向上のため,三番茶摘採の有無が翌年の一番茶に及ぼす影響と秋枝の形状の違いによる茶芽の再生力を調査し,茶樹の枝条の違いによる管理技術を検討した。<BR>(1)中切り更新処理した茶樹で,三番茶摘採と不摘採の翌年一番茶の生葉収量は,更新3年目までは三番茶摘採が多く,4〜5年目から三番茶不摘採が多くなり,6年目以降になるとさらに三番茶不摘採が多収となった。<BR>(2)二番茶後に浅刈り・深刈り更新処理した茶樹において三番茶の摘採を中止したところ,秋芽が伸びすぎ,三番茶を摘採した方が翌年一番茶の生葉収量が多かった。<BR>(3)更新直後の茶樹と数年経過した茶樹での秋枝の形状は,更新直後が大きく,一番茶の新芽を除去しても,再生した芽の生育は良好であった。このことから,更新直後の茶樹は枝条活力があると判断される。しかし,更新後数年経過すると枝条活力は年々低下すると思われた。<BR>(4)以上のことから,更新の経歴によって枝条活力が異なるため,三番茶摘採の可否は,更新後の経過年での枝条活力によって判断する必要がある。
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