カポック油の給与が豚脂の脂肪酸組成におよぼす影響
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概要
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カポック油の給与が豚脂の脂肪酸組成におよぼす影響について検討した.供試豚は純粋種および雑種の15頭を用い,品種,性および開始体重が平均化するように,1区5頭ずつ(群飼)3区に分けた.供試飼料は実用飼料(CP14%,TDN75%)に,カポック油をそれぞれ,0%(対照区)0.02%(1区)および0.08%(2区)添加して用いた.供試豚の肥育は平均体重55kgから開始し,95kg前後まで行なった.供試脂肪は背脂肪の内層•外層部,腎臓周辺脂肪および腹腔脂肪の各脂肪組織より抽出,調製し,その脂肪酸組成はガスクロマトグラフィーにより測定した.カポック油が豚脂の脂肪酸組成におよぼす影響は,供試飼料に0.08%のカポック油を添加することで明らかに脂肪酸組成に変化がみられ,特にステアリン酸の増加,オレイン酸の減少に影響をおよぼしていることがわかった.さらに供試脂肪の融点の上昇がみられ,特に腹腔脂肪において,カポック油の影響が強くみられた.