酪農経営分析における自家育成牛の評価方法
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概要
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酪農経営分析における乳牛償却費の算出に際レては,白家育成牛が経営体外部からの購入牛の購入時期に匹敵する時期の決定と,その時点での評価が必要となり,さらに牛乳生産費等の分析のために,育成牛の月令別評価または経産牛換算法が必要となる.筆者は,これらの評価を行なうために,経営体個別の育成技術に相応し,しかも簡便な算定による方法を考えた.まず,自家育成牛の購入代替時は初分娩時とした.この時点での評価額については,同一経営体の経産牛に要した費用から推定した.すなわち,経産牛に対する各費目の標準的費用価に適宜係数を乗じ,これらを合計して育成費とした.そして,育成牛の出生後初分娩までに要する費用累計額に,出生時評価額を加え,これと経産牛1頭当り年間費用との対比を標準的形態の経営について行ない,次式により育成牛評価指数を算出することとした.y=VR/RT x+B/T (ただし,y:育成牛評価指数,x:育成牛月令,VR:育成費累計額,B出生時評価額,T経産牛飼養費,R:標準的初分娩月令)実用上は,育成牛の評価指数表と経産牛換算表を作成する.
- 社団法人 日本畜産学会の論文