養豚飼料たんぱく質の尿素,リン酸二アンモニウムによる代替効果と必須アミノ酸添加の影響について
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概要
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尿素,リン酸二アンモニウム(DAP)により,飼料たんぱく質の20%を代替し,L-リジン,DL-メチオニンを段階的水準で添加した飼料(10種)を用いて,非たんぱく態窒素(NPN)による代替効果と必須アミノ酸添加の影響について検討するため,飼養試験と消化および窒素出納試験を実施した。尿素代替飼料群の比較では,対照区に比べて,尿素添加区では悪く,必須アミノ酸強化によっても,あまり改善効果は認められなかった.DAP代替飼料群においては,単純にDAPで代替した区に比べて,アミノ酸添加区では1日増体量の向上がみられ,飼料要求率でも対照区なみの値を示した.また,NPN代替飼料の窒素の見かけの消化率は,慣用飼料(表4-1)よりすぐれてみえるが,血液中のアンモニアおよび尿素値の推移や窒素出納などからみると,NPNは,吸収後血液を介して速やかに尿中に排泄される率が高いために,実際の窒素蓄積率は慣用飼料のそれに近い水準にとどまった.