雛鶏の胸骨,脛骨の石灰化速度の性的差異について
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
単冠白色レグホーン種の雛の雌,雄及び去勢雄を用いて胸骨及び脛骨の石灰化の速度を測定比較するために,6週間間隔で生後24週問目までの試料について,カルシウム含量及び固形物含量を定量し,sternal crest及びmetasternumの軟骨部の変化を観察し,補足的に骨長一生体重指数を算定比較した。1. 胸骨のカルシウム含量は,42〜168日令の範囲では,日令に対して直線回帰が認められ,雌雄及び去勢雄群のそれぞれから得た回帰係数の間に高度の有意差が認められる。即ち雌の圃帰直線の勾配は最も急峻であり,雄のそれは,玄勢雄のそれよりも大きい。脛骨においても,42-168日令の範囲について,さらに,logscaleの適用を行なえば直線回帰が認められる。回帰係数は雌では,正常及び去勢の雄より有意に大きいが正常雄と玄勢雄との間には有意差は認められない。2. 固形物含量の差は,カルシウム含髭の場合と非常によく似た傾向を示している。3. 骨長-生体重指数は,雌,正常雄及び去勢雄の三群の間に,各試料採取日令を通じて,有意差は認められなかつた。4. Sternal crest及びmetasternumの軟骨部の減少速度は,雌が最も大きく,正常雄は去勢雄よりも大きかつた。