家鷄の正常發育過程に於ける骨骼筋の組織學的研究
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概要
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初生より性成熟に至る迄の白色レグホーン種家維の正常發育過程に於ける主なる骨酪筋の成長を組織學的に研究し,之と肉眼的成績との關係,筋の組織と成長並に機能との關聯を檢討し,次の結論を得た。(1) 生體重の成長曲線は急峻なるS字状を呈L,性成熟後も引續き増量する。(2) 各筋の重量増加は矢張りS宇状曲線を示し,中期に著しく,20週以後その上昇は緩除となるが組織學的研究値より稍々遲れる。(3) 筋纖維厚徑は抛物線的成長を示すが早期に著しく,その後は一定の成長を續ける。(4) 筋纖維數の増加はS字状で中期に著しく,性成熟後は殆ど成長が停る。(5) 筋束面積の成長もS字状で中期に著しく,概ね纖維數と平行する。(6) 結合組織は後肢の筋及び胸部の筋に多く成長の中期より著しく増す。(7) 組織學的測定値は筋の機能と深い關聯を有し,上膊の筋は敏捷に働く事,胸部の筋は敏捷且つ強力なる事,後肢の筋は強力なる事が窺はれた。(8) 前躯の筋に比し後躯の筋の發育は劣り,且つ遲れるが後半に稍旺となり,而も成長が早く停るといふ事は鳥類の通有性並に雛といふ特殊の生態を有する鳥類の特徴が窺はれた。
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