窒素施用量の違いがやぶきた,さやまかおり,かなやみどり,めいりょくの新芽中の化学成分含有率に及ぼす影響
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概要
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窒素施用量が年間0,30,60,120kgN/10aの4段階に分けた施肥試験と,25,50,100kgN/10aの3段階に分けた施肥試験を成木茶園で実施し,茶新芽中の全窒素,タンニン,カフェイン,アスコルビン酸,中性デタージェント繊維,遊離アミノ酸,カテキン類の含有率を比較した。その結果,遊離アミノ酸をはじめ数種の成分の含有率について,120kgN/10a区と0,30kgN/10a区の間で,また100kgN/10a区と25kgN/10a区の間で有意差が認められた。しかし,120kgN/10a区と60kgN/10a区の間及び100kgN/10a区と50kgN/10aa区の間ではいずれも有意差は認められなかった。このことから,茶新芽中の品質関与成分含有率からみた場合,窒素施用量を年間50kgN/10aまで削減しても問題は少ないと思われるが,30kgN/10a以下まで窒素施用量を削減する場合は,吸肥効率の向上や減肥に適合した栽培技術の開発,少肥適応性品種の活用などについて検討する必要があると考える。<BR>なお,めいりょくが少肥適応性が高い可能性が示された。