豚精子の生存性におよぼすカフェインの影響
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概要
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豚射出精子を37°でインキュベート,15°で液状保存,または凍結•融解したときの精子生存性におよぼすカフェイン添加の影響について検討し,つぎの成績を得た.1. Ca欠KRP液に洗浄精子を浮遊させ,37°で4時間振とうしながらインキュベートした.外因性基質が存在しない場合も,カフェイン添加区の精子は対照の無添加のものに比べ,その添加直後に運動性が高まり1時間後も対照より高い運動性か維持された(P<0.01).供試した7種類の基質のうちいずれの基質の存在下でも,添加直後と1時間のインキュベート後では,カフェイン添加によって精子の運動性が高まった(P<0.01).この場合,ぶどう糖,果糖,乳酸塩,ピルビン酸塩の存在下でカブェインの効果が著しかった.2. 卵黄クェン酸ナトリウム糖液で希釈した精子を,37°で最高6時間振とうしながらインキュベートすると,カフェイン添加精液における精子の運動性は,無添加のものより低下する傾向があった.3. 非洗浄精子または洗浄精子をカフェイン含有の卵黄クエン酸ナトリウム糖液で希釈し,15°で最高7日間保存すると,数日間の保存ではその添加効果はなかったが,保存4日目以後は対照に比べカフェイン添加精液における精子の運動性は有意に高く,生存時間も延長した.この場合,とくにカフェイン濃度が20〜40mMのときに,比較的高い精子の運動性が維持された.卵黄クエン酸ナトリウム糖液で希釈した非洗浄精子を15°で保存して,保存4日目に初めてカフェインを添加した後さらに4日間保存すると,カフェイン添加精液では精子の運動性は対照に比べ有意に高く,生存時間も延長した.4. 凍結•融解精子の運動性に対する,カフェインの添加効果は認められなかった.
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