メン羊の第1胃内容液中ミネラル濃度に及ぼすCa, P, Mg投与の影響
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概要
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高Ca摂取,高P摂取および高Mg摂取が,メン羊の第1胃内容液中ミネラル濃度に及ぼす影響を検討するため,CaCO3(試験1),Na2HPO4(試験2)およびMgO(試験3)をそれぞれ飼料に混ぜてメン羊に投与した.Ca投与およびMg投与により第1胃内容液中P濃度が減少したが,P投与によって第1胃内容液中Ca, Mg濃度に変化は認められなかった.高Ca,高Mg摂取は,第1胃内容液pHの上昇も影響して不溶性のリン酸塩を形成し,P濃度の低下をもたらすようである.Ca投与およびP投与試験で,第1胃内容液pHとCa, Mg濃度に負の相関のあることが認められた.Mg投与試験でpHの上昇とNa濃度の低下が観察され,唾液によるNa分泌の変化が推察された.P投与およびMg投与試験で,P濃度とCl濃度の間に負の相関が認められ,第1胃壁を介したPとClの移動が推察された.
- 社団法人 日本畜産学会の論文