農産物中の残留農薬調査—ポジティブリスト制に向けて
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概要
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2002年4月から2005年3月までに兵庫県内で市販された農産物592検体について232〜323種類の農薬の残留実態調査を行った.痕跡値を含む農薬の検出率は,国内産で47%,輸入品で61% となり,農薬を検出した検体の約6割から複数の農薬が同時に検出された.残留濃度は,輸入柑橘類を除くと,延べ検出農薬数の約8割が0.05 μg/g未満であった.複数農薬の残留事例では,5種以上の農薬の同時残留が13検体で検出され,リスク評価の1つの指標として算出した基準値に対する残留値の比率の合計値が100% を超えるものが3検体あった.食品衛生法の残留農薬基準値を超過する検体はなかったが,ポジティブリスト制度の施行により,違反となる検体の比率は1.9% であった.
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