GPI アンカーの生合成·構造改変に関するupdate
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
タンパク質の修飾は通常その機能に重要で、時に状況に応じてその修飾自体を変化させることによってタンパク質の生理的機能を調節する。糖脂質であるグリコシルホスファチジルイノシトール(GPI)は翻訳後修飾としてタンパク質を修飾し、タンパク質を細胞膜に繋留するアンカーとして機能しており、それゆえGPIアンカーと呼ばれる。その修飾様式は広く真核生物で保存されており、これまでに150種類以上の機能的に多岐にわたるタンパク質がGPIアンカーで修飾されることが知られている。GPIアンカーは、その欠損が酵母や原虫の生存には必須でありヒトにおいては疾患を引き起こすことから、その重要性が伺える。当総説では、最近の知見を中心に、哺乳類細胞におけるGPIアンカーの生合成とそのリモデリング(構造改変)、そしてGPIアンカー欠損による疾患について述べる。
著者
-
Maeda Yusuke
WPI Immunology Frontier Research Center, Osaka University, Osaka 565-0871, Japan
-
Fujita Morihisa
Research Institute for Microbial Diseases, Osaka University, Osaka 565-0871, Japan
-
Kinoshita Taroh
WPI Immunology Frontier Research Center, Osaka University, Osaka 565-0871, Japan