黒腐病菌およびFusarium属菌汚染種子に対するエタノール浸漬処理の消毒効果と発芽への影響
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概要
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アブラナ科野菜黒腐病菌およびネギとニラの種子から検出されるFusarium属菌を対象に,70%エタノールに汚染種子を浸漬し,消毒効果と発芽への影響を調査した。ハクサイとチンゲンサイの黒腐病菌自然汚染種子およびチンゲンサイの人工汚染種子をエタノールに浸漬,風乾後,本菌の検出と発芽試験を行なった結果,10分間以上の浸漬では本菌は検出されなかった。また,15分間以内の浸漬では正常に発芽したが,30分間の浸漬では発芽がやや遅れた。また,ネギおよびニラのFusarium属菌自然汚染種子を用いた試験では,1分間以上の浸漬で本菌は検出されなかった。3分間以内の浸漬では正常に発芽したが,10〜15分間の浸漬では発芽がやや遅れ,30分間の浸漬では根の先端が褐変した。以上の結果,黒腐病菌汚染種子のエタノール消毒には10〜15分間,Fusarium属菌汚染種子の消毒には1〜3分間の浸漬処理が適切である。本エタノール消毒法は,種子の乾燥が非常に早く簡便なため,少量の種子消毒に有効である。
- 関東東山病害虫研究会の論文
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