イヌ心房細動モデルにおけるRA 系抑制薬の作用機序
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概要
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心房細動(AF)の不整脈基盤は,アンジオテンシンII(AII)を介する電気的・構造的リモデリングにより形成される.AII受容体拮抗薬(ARB)はこれらのリモデリングを標的とするup-stream 治療として有用と考えられている.ARB オルメサルタンは,長時間ペーシングでAF を誘導したモデル犬において,間質線維化を示すCTGF(結合組織成長因子)や酸化ストレスであるROS(反応性活性酸素種)の増加を抑制した.一方,AF で生じると考えられている炎症所見は明らかには認められなかったことから,早期のAF では炎症よりもレニン・アンジオテンシン(RA)系の刺激がより密接に関与している可能性が示唆された.
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