「QOLモデル構築のための予備的研究―デルファイ法を用いた定性的接近―」
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概要
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デルファイ法を用いた投影技法的な調査によって,QOLモデル構築のための定性的接近を試みた。通常のデルファイ法を用いた先行研究は,その多くが未来予測の結果を探ることを目的としており,意見を収斂させて,その議論の終着点に着目する。だが本研究では,終着点よりもむしろ議論が収斂(場合によっては拡散) されていく変化過程そのものに着目し,そこからのインプリケーションを探った。その結果,回答者がいくつかのグループに分けられることや意見に変化プロセスがあることが見いだせた。つまり評価を下す環境やタイミングによってその評価自体にも刻々と変化が生まれていたことが明らかになった。本研究ではこうした作業を通してQOLモデル構築のための定性的接近を試みている。