海外論文紹介 : Renal Function in Glycogen Storage Disease Type I, Natural Course, and Renopreservative Effects of ACE Inhibition
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概要
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【背景】腎不全はI型糖原病の重要な合併症である。今回, I型糖原病患者の腎機能の系時的変化について検討した。また, 代謝状態のコントロールの良好な患者と不良患者の比較およびACE阻害薬の効果を検討した。 【対象と方法】39名のI型糖原病患者で検討した。GERはI125イソタラム酸で, ERPFはI131馬尿酸で測定し, 体表面積で補正した。微量アルブミン尿は2.5mg/mmol Cr以上, 蛋白尿は0.2g/l以上とした。また, 血糖値3.5mmol/l以上, 尿乳酸/Crが0.06以上, トリグリセリド6.0mmol/l以下, 尿酸450μmol/l以下をコントロール良好とした。 【結果】GERとERPFは年齢に対して二相性の変化を示した。微量アルブミン尿の頻度はコントロール良好群が不良群に比して有意に少なかった。ACE阻害薬の開始でGERの有意な減少を認めた。 【結論】今回の検討では, I型糖原病患者はGERとERPFは二相性の変化を示し, その後, 微量アルブミン尿および蛋白尿を呈する経過を示した。代謝状態の良好なコントロールは微量アルブミン尿や蛋白尿に対して腎保護作用を呈した。ACE阻害薬はGERを減少させ, この効果は特に過剰濾過を示すI型糖原病患者で有意に認められた。
著者
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