分割型壁面のジオテキスタイル補強土壁に関する動的遠心模型実験(その3 補強土壁の崩壊メカニズム)
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概要
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分割型壁面を有するジオテキスタイル補強土壁について,常時・地震時の補強土壁の挙動を精緻に把握すること及びその崩壊メカニズムを把握することを目的として,1)補強材配置,2)壁面高さ,3)基礎地盤条件,4)壁面工の形式,5)背後地盤条件を変化させて動的遠心模型実験を実施した.本報では,地震時において,補強土壁の安全性を確保しうる限界の状態を明らかにするために,壁面工の脱落や補強材の伸長が補強土壁の地震時挙動に及ぼす影響について検討した.その結果,補強材の伸長は限定的な箇所であれば,補強土壁の地震時挙動に顕著な影響を及ぼさないが,壁面工の脱落が生じると,背後地盤の流出を誘引し,連鎖的に補強土壁全体が崩壊に至ることが分かった.また,壁面工の脱落は安定補助材を敷設していない壁面工において生じたため,安定補助材が壁面工の局所的な安定性,ひいては補強土壁の安全性を確保するために,特に重要である事が分かった.
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