部分てんかんとして治療を受けていたUnverricht-Lundborg病の一例
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概要
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進行性ミオクローヌスてんかんの一型であるUnverricht-Lundborg病(ULD)は、他の進行性ミオクローヌスてんかんと比べて認知機能低下の進行が緩徐であり、他のてんかん症候群と見誤られる可能性がある。 今回我々はULDの原因遺伝子であるシスタチンB遺伝子について最も多い形式の異常は確認できなかったが、誘発電位でのgiant SEP所見や光過敏性、早朝覚醒時に目立つミオクローヌスや進行性の認知機能障害などの特徴的な症状に気付かれULDと臨床診断された症例を経験した。当症例は部分てんかんの診断のもとULDの症状、予後に悪影響のあるフェニトイン(PHT)の投与を長期間受けており、ミオクローヌスや認知機能低下が進行していた。PHTをクロナゼパム及びピラセタムに変更したところ症状に改善が得られた。 ULDはまれな疾患で診断には困難が伴うが、臨床的特徴を把握しておくことが重要と考えられた。
著者
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渡辺 雅子
独立行政法人国立病院機構三重中央医療センター薬剤科
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坂田 増弘
独立行政法人国立精神・神経医療研究センター病院精神科
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永井 達哉
独立行政法人国立精神・神経医療研究センター病院精神科
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高木 俊輔
独立行政法人国立精神・神経医療研究センター病院精神科
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渡辺 裕貴
独立行政法人国立精神・神経医療研究センター病院精神科
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坂田 増弘
独立行政法人国立精神神経医療研究センター
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高木 俊輔
独立行政法人国立精神神経医療研究センター
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斉藤 聖
独立行政法人国立精神神経医療研究センター
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渡辺 裕貴
独立行政法人国立精神神経医療研究センター
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永井 達哉
独立行政法人国立精神神経医療研究センター
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渡辺 雅子
独立行政法人国立精神神経医療研究センター
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