脳性麻痺に対する下肢観血的治療の粗大運動能力における中期成績
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概要
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脳性麻痺に対する整形外科的選択的痙性コントロール術(OSSCS)を中心とした下肢観血的治療の粗大運動能力に対する効果について,術前・術後とその後の経過を非手術群の自然経過と比較することにより検討した.対象は脳性麻痺25 例,男16 例,女9 例,初回手術時年齢は平均13.1 歳,経過観察期間は平均6.3 年であった.粗大運動能力分類(GMFCS)ではレベルIからVまで順に8,2,3,5,7 例であった.手術群は粗大運動能力尺度(GMFM),基本運動レベル(GML)を術前,術後1 年,以後1 年毎に評価した.非手術群は当センターを利用している脳原性障害児者70 名の自然経過をGMLで評価した.術後,維持・改善はGMFMで23 例(92%),GMLが全例であった.経過中の維持は各々17 例(68%),22 例(88%)であった.非手術群のGMLで低下する年齢でも手術群は維持されており,OSSCSを含む下肢観血的治療の効果は術後やその後の経過にも及んでいた.
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