わりきり志向尺度の作成および精神的健康,反応スタイルとの関係
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
諦めの適応性に関する先行研究の結果は一貫していない。本研究ではその要因として諦めの意図を測定するわりきり志向尺度を作成した。調査協力者は大学生537名(男性241名,女性281名,性別不明15名)だった。その結果,わりきり志向はわりきりの有効性認知と対処の限界性認知という2つの因子を持つことが示された。さらに,わりきり志向尺度について一定の信頼性と妥当性が示された。また,わりきり志向の2因子によるクラスター分析の結果,非わりきり群,有効性優位群,限界性優位群の3群が得られた。有効性優位群はより低い抑うつ,より高い人生における満足感,より低い否定的考え込み,より高い気分転換的気そらしと関連していた。限界性優位群はより高い抑うつ,より低い人生における満足感,より低い問題解決的考え込み,より高い回避的気そらしと関連していた。
著者
関連論文
- わりきり志向尺度の作成および精神的健康,反応スタイルとの関係
- キャリア教育の残された側面 : 「それなり」にやっていくために(会員企画シンポジウムIII,日本キャリア教育学会第30回研究大会報告)
- 目標への関与尺度の作成およびホープとの関連の検討
- わりきり志向と楽観性、自動思考の関連の検討