フェンタニル貼付剤からのオピオイドローテーション,投与量の検討
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
【目的】フェンタニル貼付剤(FP)からオピオイドローテーション(OR)を行い, 換算量より少ない投与量で除痛した(経口モルヒネ: フェンタニル=100: 1). そこで, FPからORする場合の投与量について検討した.【方法】FPからORを行った症例のオピオイド投与量について後向きに調査した.【結果】対象となった14症例のOR後の平均投与量は換算量の76%であった. 11症例(79%)で換算量より少なく, 換算量より多かった症例は3症例(21%)のみであった. FPの投与量が75μg/hr以下である症例(n=5)では, OR後の投与量が換算量の101%であるのに対し, FP 75μg/hrを超える症例(n=9)では63%であった.【結論】がん性疼痛に対しFP 75μg/hrを超えても除痛できない症例はORを考える必要があり, その投与量は約60%に減量して開始するのが安全であると考える. もちろん減量しても痛みの変動に注意し, レスキューを用意し, 退薬症状にも注意が必要である. Palliat Care Res 2010; 5(1): 301-307
著者
関連論文
- 巨大門脈下大静脈シャントに伴う門脈血行異常を背景に発生した teleangiectatic FNH の1手術例
- フェンタニル貼付剤からのオピオイドローテーション,投与量の検討
- 30-P1-178 血液がん患者における薬剤性腎機能障害に影響を与える諸因子の検討(がん薬物療法,社会の期待に応える医療薬学を)
- 当院における腹腔鏡下肝癌治療の工夫
- 20D-01 バンコマイシンによると考えられるアナフィラキシーを呈した患者における薬剤師の関与 : 薬剤管理指導の取り組み(薬剤管理指導業務,来るべき時代への道を拓く)
- 20-P2-283 ジェネリック抗癌剤は時期尚早なのか? : 多施設アンケート調査による問題点の検証(がん薬物療法(その他),来るべき時代への道を拓く)
- 01P3-053 当院院外処方せんの代替調剤への対応と変更状況 : 薬効群解析と経済的効果の検討(薬品管理、使用状況調査,医療薬学の扉は開かれた)
- P1-336 多発性骨髄腫の治療におけるthalidomideの使用状況報告 : サレド導入時における問題点の提示(一般演題 ポスター発表,がん薬物療法(その他),医療薬学の創る未来 科学と臨床の融合)
- P1-147 血液疾患患者で高用量副腎皮質ホルモン投与後に生じた吃逆と薬剤の関連性(一般演題 ポスター発表,がん薬物療法(入院化学療法),医療薬学の創る未来 科学と臨床の融合)
- 01P2-113 当院における造影剤の有害事象と患者背景 : 腎機能を中心に(有害事象・副作用(基礎と臨床),医療薬学の扉は開かれた)
- P1-050 がん化学療法レジメンオーダシステム運用方法の検討(がん薬物療法(レジメン・多職種連携),ポスター,一般演題,岐路に立つ医療〜千年紀の目覚め〜よみがえれ!ニッポン!薬の改革は我らが手で!)
- P1-305 経口投与困難な卵巣癌化学療法施行患者に漢方坐薬2剤を長期投与した症例(がん薬物療法(緩和ケア),ポスター,一般演題,岐路に立つ医療〜千年紀の目覚め〜よみがえれ!ニッポン!薬の改革は我らが手で!)