心筋エクトヌクレオチダーゼ活性のin vivo計測と病態生理学的意義
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概要
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マイクロダイアリシス法を用い,ラット心筋における組織間液中アデノシン濃度を測定した.アデノシンの濃度は 260 nmによる紫外可視分光器を導入した高速液体クロマトグラフ(HPLC)法により測定した.AMP(100 μM)を灌流するとアデノシンの濃度は〜 9 μMまで上昇し,定常状態となる.エクト-5-ヌクレオチダーゼの特異的阻害薬であるα,β-メチレンアデノシン5-ジホスフェイト(AOPCP)100 μMを灌流させるとアデノシンの濃度は〜 0.5 μMにまで低下するが,AOPCPを取り除くとアデノシンの濃度は回復する.AMP(10〜 1,000 μM)をマイクロダイアリシスプローブ中に灌流させると濃度依存性にアデノシン産生量は増加し,ラット心筋を用いた場合その Km値は 107.2 μMであった.この値はサイトソリック-5-ヌクレオチダーゼ(3mM)に比べてかなり小さく,エクト-5-ヌクレオチダーゼ(20 μM)に近い値を示した.このように 100 μM AMP灌流下で得られるアデノシンの濃度は,エクト-5-ヌクレオチダーゼの活性を反映している.
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