重度な歩行障害と神経根症を呈した腰椎椎間板ヘルニア患者に対するマッケンジー法の実際
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概要
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マッケンジー法(MDT)は,1956年に理学療法士であるRobin McKenzie氏が考案した疼痛性の整形外科疾患に対する診断・評価・治療法である.科学的研究から有効性は証明されている.MDTは問診とメカニカル検査,その結果の分析からエクササイズを決定し,痛みや機能障害を改善させる診療体系である.今回,重度の歩行障害と神経根症を呈する腰椎椎間板ヘルニアに対してMDTを実施した.問診とメカニカル検査を行い,明らかなRed Flagsはないものの整復不可能なDerangementの特徴を示し,MDTの適応の可能性は低かった.しかし,段階的な負荷(F/P)や負荷のかけ方を変化(F/A)させたMDT評価により,短時間で良い反応が得られる運動方向(D/P)を探り,患者のセルフエクササイズを中心としたMDTを実施した結果,3週間ほどで著明に下肢痛や歩行機能障害が改善した.
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