腰部脊柱管狭窄症に対する物理療法・体操療法
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
腰部脊柱管狭窄症に対する物理療法および体操療法については科学的検証がなされておらず,その効果については明らかではない.しかしながら,整形外科の日常診療において,物理療法は腰椎疾患に対する重要な治療手段である.骨盤間欠牽引療法は狭窄そのものに対する効果は期待できないが,腰痛などの改善が期待できる場合がある.施行する際には牽引方向に注意する必要がある.末梢神経電気刺激療法は神経根の血流を増加させ,一過性ではあるが間欠跛行の軽快が期待できる.腹筋や背筋の筋力増強運動は運動中に狭窄部に強い圧迫力が生じるため本症には勧められない.物理療法は,本症の病態からみると,狭窄に対する根本治療とはならず症状の緩和が目的となる.今後,物理療法の科学的検証が必要で,日本腰痛学会の主導のもと,大規模研究が行われることを期待する.
著者
-
高橋 啓介
埼玉医科大学医学部整形外科学教室
-
高橋 啓介
埼玉医科大学整形外科学教室〔〒350-0495 埼玉県入間郡毛呂山町毛呂本郷38〕
-
高橋 啓介
埼玉医科大学整形・脊椎外科
-
高橋 啓介
埼玉医科大学整形外科学教室〔〒350-0495 埼玉県入間郡毛呂山町毛呂本郷38〕
関連論文
- 腰部脊柱管狭窄症に対する物理療法・体操療法
- 鍼通電刺激が僧帽筋血流量に及ぼす影響--99mTc0[4-]クリアランス法による検討
- 側彎症手術における胸椎 Freehand 法の妥当性評価 : In vivo 三次元構築画像を用いた形態学的および臨床的研究
- 頚椎椎弓根スクリューを使用した後頭骨-頚椎固定術 : 解剖学的整復位の獲得・保持は可能か?
- 血清サイトカイン (Interleukin-6) からみた脊椎手術侵襲の評価
- 脊椎手術による血清 Interleukin-6 の変動 : 手術侵襲の評価として
- 西洋医学による腰痛治療(下肢痛を含む)の最新情報 (特集 腰痛 鍼灸プラスαの臨床)
- 脊椎手術による IL-6 値の変動とその意義について
- 腰部脊柱管狭窄症と閉塞性動脈硬化症の合併例の検討
- 腰部脊柱管狭窄症 : 診断の注意点と治療のポイント
- 骨粗鬆性椎体偽関節の形態学的検討
- 頚椎症性脊髄症における頚髄狭窄部の動的変化 : 頚髄横断面積の変化と臨床症状との関係
- 頚椎症性脊髄症における矢状面頚髄形態の変化 : 屈曲伸展位の矢状断MRIと改善率の検討
- 血管性腰・下肢痛 (特集 腰部画像診断で捉えがたい腰・下肢痛)
- 遅発性麻痺を伴う椎体形成術の経験
- 椎体偽関節に対する骨セメントを用いた経皮的椎体形成術
- 腰部脊柱管狭窄症に対する運動療法 : 動的圧迫の注意点
- 踵骨に発生した類骨骨腫の1例
- 卒後研修講座 急性腰痛--診断のポイントとプライマリケア
- 学術 急性腰痛をみたら--鑑別と対応のポイント
- 頚椎症脊髄症における狭窄部硬膜圧の頚椎の動きによる変化 : 圧変化と脊柱管狭窄の程度との関係
- 鍼通電刺激が僧帽筋血流量に及ぼす影響 : _Tc0_クリアランス法による検討
- 頚椎症性脊髄症における狭窄部硬膜圧測定 : 椎間板高位と椎体高位での圧動態
- 頚椎症性脊髄症に対する狭窄部硬膜圧測定の試み
- 腰椎術後疼痛対策としての術中硬膜外モルヒネ投与の試み
- 頚部脊柱管狭窄の単純X線像による評価 : 頚椎症性脊髄症例における棘関距離
- 腰椎後方手術に対する術中硬膜外モルヒネ一回注入の術後鎮痛効果
- 鍼通電刺激が僧帽筋血流量に及ぼす影響 : —99mTc04-クリアランス法による検討—
- 馬尾の機能的圧迫から (特集 腰部脊柱管狭窄症--病態,診断,治療) -- (腰部脊柱管狭窄症の病態)
- 腰部脊柱管狭窄症の病態と診断-2
- 平成11年度AOA Travelling Fellow印象記
- 腰椎硬膜下血腫と頭部硬膜下血腫を合併した1例
- 経験と考察 骨粗鬆症性脊椎圧迫骨折偽関節例に対する経皮的骨セメント注入療法
- 腰痛のプライマリケア