骨粗鬆症の腰背痛と画像所見
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
骨粗鬆症患者の急性腰背痛は主として圧迫骨折に起因し,慢性腰背痛は後弯による筋筋膜性疼痛が多い.圧迫骨折のMRIはT1で低輝度,T2で高輝度を示し,新鮮骨折の描出に鋭敏であるのでX線写真で骨折と判断しがたい場合特に有用性が高い.偽関節は慢性疼痛の原因となり,そのX線像では骨折線が前屈位で縮小ないしは消失し伸展位で拡大する.MRIではT1低輝度,T2高輝度と明瞭化する.Gd造影所見は骨折椎のviabilityを反映するので骨癒合の予後判定にも役立つ.したがって,圧迫骨折の治療では,MRIを参考にして体幹ギプスのような強固な外固定を行うことにより高い癒合率が得られる.また,単純X線写真での骨硬化像の出現はMRIの正常化より早く,しかも腰背痛の経過を反映しやすい.
著者
-
石河 紀之
秋田労災病院整形外科
-
佐藤 光三
松田病院整形外科
-
佐藤 光三
医療法人松田会松田病院整形外科〔〒981-3217 仙台市泉区実沢字立田屋敷17-1〕
-
石河 紀之
秋田労災病院整形外科(現 秋田赤十字病院整形外科)
関連論文
- Jefferson骨折の1例
- 腫瘤型筋サルコイドーシスの1例
- PLIFに併用したpedicle screwのlooseningと椎体骨密度(BMD)の関係
- 頚椎症性脊髄症に対する単椎間の後方拡大術の手術成績
- Late Whiplash Syndromeに対する頸椎前方固定術の長期成績
- 破裂骨折のメカニズムに関する腰椎表面ひずみ計測による検討 : 胸腰移行部と下部腰椎の比較において
- チタン性 pedicle screw(Akita Pedicle System) の力学的強度とMR画像への影響について
- 破裂骨折(Crush-cleavage 骨折)の骨傷形態の検討
- 骨粗鬆症の背柱変形とQOL
- スポーツ活動中に生じた距舟関節脱臼の1例
- 骨粗鬆症の腰背痛と画像所見
- 軸圧下の屈曲時と伸展時における第1腰椎のひずみの検討
- 圧縮荷重時の椎骨のひずみ分布