医療事故無過失補償制度の論点 : 産科医療無過失補償制度の議論に着目して
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概要
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医療事故で医師の過失の有無を問わず補償を行う制度が検討され,特に産科医療における脳性まひ児の補償に関して具体的な議論がなされている.この無過失補償制度は,医師の過失の有無を争わずに,迅速な金銭的な救済がなされるという点では,患者にとっても,また医療者にとっても望まれる制度である.しかしながら,この補償制度を構築するにあたっては,だれが拠出するか,またどこまでを補償の範囲にするか,といった財源の問題や,従来の訴訟や法的責任制度との関係,だれが対象を決定し,だれが支払いを管理していくかの中立性や専門性といった多くの論点がある.本研究では,これら論点を整理し,現在検討される補償制度の位置づけを明確にするとともに,今後の制度構築の一助となることである.
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