健康維持・補完代替医療素材としての紅麹
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概要
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紅麹は,古来より中国や韓国等でお酒をはじめとする種々発酵食品に用いられ,日本においても琉球王朝時代より豆腐ように用いられており,紅麹から抽出した「紅麹色素」は「天然着色剤」として普及している.また近年,一部の紅麹菌からコレステロール低下作用を有するロバスタチン(モナコリン K)が発見された.スタチン薬は LDL-コレステロール低下剤として今や世界中で約 3000 万もの人々に使用される処方薬であるが,この天然スタチンが含まれる紅麹を用いた加工食品も利用できるようになり,食生活改善による生活習慣病の一次予防においても注目される.本稿では,紅麹の食品としての歴史,機能性食品素材としての成分とその作用メカニズム,脂質代謝改善などの臨床試験結果などを取り上げ,補完代替医療素材としての可能性や健康維持・生活習慣病の予防における有用性について紹介する.
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