リアノジン受容体と結合膜構造
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
筋収縮や伝達物質放出などの興奮性細胞での生理反応に先立ち,膜興奮による電気的信号は細胞質Ca2+上昇へシグナル変換される.細胞内ストア膜上のCa2+放出チャネルであるリアノジン受容体は一般的機能として細胞表層膜のCa2+チャネルと共役し,そのシグナル変換反応に寄与する.興奮性細胞系に広く分布する3種のリアノジン受容体サブタイプに関して,構造-機能相関や生理機能上の重要性が明らかにされている.一方,リアノジン受容体が生理機能を発揮するためには細胞表層膜とストア膜の近接構造が必要であると考えられる.最近,結合膜構造の形成に関与する膜タンパク質としてジャンクトフィリンが分子同定され,そのサブタイプ群の生理的重要性が変異マウスを用いて証明されている.さらに,リアノジン受容体とジャンクトフィリンサブタイプの遺伝子の変異は,ヒト遺伝性疾患の原因となることも明らかにされた.
- 社団法人 日本薬理学会の論文
- 2003-04-01
著者
関連論文
- リアノジン受容体と結合膜構造
- リアノジン受容体--結合膜構造におけるリアノジン受容体によるCa〔2+〕放出 (〔2002年〕6月第5土曜特集 イオンチャネルの最前線) -- (細胞内・細胞間のチャネル)