食品の健康表示制度と科学的根拠に関する国際比較
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概要
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特定保健用食品は個別評価型の表示制度として世界最初の制度である.栄養機能食品は規格基準型の表示制度であり,2 つのシステムを制度化し,実用的に運用しているのは日本だけである. コーデックス委員会では栄養素機能表示,その他の機能表示,疾病のリスク低減表示の 3 つの表示に関する「栄養及び健康表示の使用に関するガイドライン」を 2004 年に総会で採択し,今後の食品の世界基準となる.アメリカでは栄養表示・教育法により食品成分の疾病のリスク低減表示ができるようになり,ダイエタリーサプリメント・健康・教育法により人体の構造と機能に関する効果を表示できることになった.2003 年より疾病のリスク低減に関する根拠の強さを格付けする条件付きヘルスクレームをスタートしている.EU は成長,分化,身体の機能に影響を及ぼす表示と疾病のリスク低減表示を含む栄養・健康表示制度を EU 規則案として発表した.更に,機能性食品の科学的評価と健康表示に関する調査・研究を行うことを目的に PASSCLAIM プロジェクトを進めている.食品の健康表示に関するハーモナイゼーションは今後益々重要となり,研究開発と制度作りで世界に先駆けた日本の主導的な役割が期待される.
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